米国出張者の米国税務上の取扱いについて

昨今、米国労働ビザの取得が難しくなっていることなどから、駐在としてではなく出張ベースで米国に滞在する人が増えています。出張者として米国滞在する場合は、米国で必要な手続きがきちんとなされていないケースが多いため注意が必要です。

 

以下、米国での滞在状況に応じた税務上の取扱いになります。

1.米国滞在日数が90日以下の場合

米国非居住者は米国源泉所得が課税対象となりますが、出張者が米国で活動したことに対する対価は日本で支払われたものであっても米国源泉所得となり課税対象となります。

しかし、次の3条件を満たした場合は、出張中に得られた所得は米国源泉所得とはみなされず、米国で非課税扱いとなります。

[短期滞在者免税の条件 (内国歳入法§864(b))]

  • 雇用者が米国内で事業活動を行っていない事
  • 米国滞在日数が暦年ベースで90日を超えない事
  • 米国滞在に伴う給与が$3,000を超えない事

 

2.米国滞在日数が90日を超える場合

米国滞在日数が90日を超える場合は、日米租税条約第14条の条件を満たせば出張中の米国源泉所得を非課税とすることができます。

[日米租税条約第14条適用条件]

  • 日本の居住者であること
  • 米国での滞在日数がいずれの1年をみても183日を超えない事
  • 給与が米国法人から支払われない事
  • 給与が米国内にある恒久的施設によって負担されない事

*恒久的施設:事業の管理の場所、支店、工場、事務所等

租税条約の適用を受けるためには申告書(Form 1040NRとForm 8833 )を提出する必要があります。また、雇用主の米国での源泉徴収義務の免除の申請にはForm 8223の提出が必要となります。

駐在ではなく出張者で米国子会社のサポート業務等をする場合、日本の法人自体が米国で活動しているとみなされ申告納税の必要性を指摘される可能性があるため注意が必要です。また、米国法人が負担すべき費用を日本法人で負担する場合は日本での損金計上が否認されるおそれがあります。

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