新型コロナウイルス対策法 – Families First Coronavirus Response Act (FFCRA)

大統領は新型コロナウイルスの感染拡大による経済的打撃を緩和するために新型コロナウイルス対策法案に署名いたしました。従業員に対しては、有給の家族・医療休暇、病気休暇の支給、雇用主や個人事業主には税額控除が適用される内容となります。同法は雇用主が支払っている各健康保険プランにも影響します。詳細は以下となります。

 

緊急家族医療休暇法 Emergency Family and Medical Leave Expansion Act (EFMLEA)

<対象雇用主>従業員500人以下の企業雇用主とすべての政府機関

<対象者>雇用期間が30日以上の従業員であること、かつ新型コロナウイルス対策として連邦、州や地元当局からの学校閉鎖要請により影響を受けた18歳以下の子どもを世話する必要があり働くことができない従業員

<内容>最初の無給期間10日間を過ぎた11日目より有給の緊急家族医療休暇を支給することが義務づけられます。支払いは通常給与の2/3となりますが、1日あたりの上限は200ドル、総額上限は10,000ドルまで支給義務が生じます。従業員は通常の有給休暇や以下に説明するEmergency Paid Sick Leaveを最初の10日間で利用することも可能です。

<施行日・期間>2020年3月18日から15日以内に施行、2020年12月31日まで有効です。

<備考>従業員は12週間まで休むことが可能であり、復職した時に同じレベルでのポジションが用意されている必要があります。従業員数25人以下の企業は、状況によっては復職ポジションの確保は免除される場合もあります。

 

緊急有給病気休暇   Emergency Paid Sick Leave Act (EPSLA) 

<対象雇用主>従業員500人以下の民間企業とすべての政府機関

<対象者>雇用期間にかかわらず、以下のa, b により働くことができないフルタイム、パートタイムを含むすべての従業員

  1. 従業員自身が(1)従業員自身が新型コロナウイルス関連で行政から隔離を要請されている (2)同関連で医師などから隔離を要請されている (3)新型コロナウイルスと疑われる症状があり医療判断を求めている。
  2. (1)から(3)に当てはまる家族を介護する必要がある、またはチャイルドケアや学校閉鎖により子どもを世話する必要がある。

<内容>フルタイム従業員には80時間、パートタイム従業員は2週間の働いた平均時間をもとに有給病気休暇の支給が義務付けられます。支払上限はa の対象者には1日上限511ドル(総額5,110ドル)まで、b の対象者には通常給与の2/3、あるいは1日上限200ドル(総額2,000ドル)までは通常賃金での支給が必要です。

<施行日・期間>2020年3月18日から15日以内に施行、2020年12月31日まで有効です。

<備考>雇用主は従業員に転職を要求したり、通常の病気休暇をとるよう要求することはできません。労働省は従業員50人以下の企業で同法が経営状況に支障をきたす場合は、同法から除外する規制を設ける権限があります。

 

雇用主税額控除 Employer tax credits

<対象者>EPSLAとEFMLEAにより従業員に有給休暇を支払った企業雇用主

<内容>

1.a   EPSLAクレジットは実際に払われた給与額、あるいは1日の上限額のいずれか少ない額の10日間分までが税額控除の対象となります。1日の上限額は、従業員自身の病気のために休暇をとった場合は1日511ドルまで、家族や子供を看病、世話するために休暇を取った場合は1日200ドルまでとなります。

1.b   EFMLEAクレジットは1日上限200ドルまで、最大総額10,000ドルまでの実際に払われた給与額が相当額になります。

2. EPSLAクレジットとEFMLEAクレジット額は病気休暇や家族医療休暇に配分されている適格健康保険費用”qualified health plan expenses”の分、増額されます。

3. EPSLAとEFMLEAで許容されたクレジットは病気休暇や家族休暇費用に課せられるメディケア税1.45%分ほど増額させることもできます。クレジットは雇用主の給与税を超える分は還付されます。

 

<施行日・期間>

2020年3月18日から15日以内で財務長官より認定された最初の日より支払われた賃金から適用となり、2020年12月31日まで有効です。

 

個人事業主に対するクレジット 

<対象者>個人事業主

<内容>最大10日間まで、個人事業主自身の病気休暇の場合は相当額の100%、あるいは家族や子どものために病気休暇を取った場合は67%の相当額まで払い戻し可能なクレジットを設定されています。EPSLAにおける病気休暇相当額の計算は 1日当たりの平均自営業収入額、あるいは1日の上限額のいずれか少ない額の10日間分が税額控除となります。1日の上限額は、従業員自身の病気のために休暇をとった場合は1日511ドルまで、家族や子供を看病、世話するために休暇を取った場合は1日200ドルまでとなります。

EFMLEA の場合、1日200ドル、あるいは平均自営業収入額の67%のいずれか少ない給与を50日間かけた総額分をクレジットとしてとることができます。

<施行日・期間>2020年3月18日から15日以内で財務長官より認定された日から、2020年12月31日までの間で該当する日数分が適用されます。

 

雇用主の社会保障税の免除

EPSLAとEFMLEAによって支払われた給与は社会保障税が免除となります。

 

IRSのウェブサイト

IRSウェブサイトに新型コロナウイルス関連のページがあります。詳細はこちらをご参照ください。https://www.irs.gov/coronavirus

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