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企業透明化法 – 実質的所有権情報の報告義務について

企業透明化法 (以下、「CTA」という) は、国防権限法の一部として2021年1月1日に制定され、米国愛国者法以来の銀行秘密法およびそれに関連するマネーロンダリング防止法の重要な改革となりました。CTAは、特定の事業体(主に中小企業)に対し、「実質的所有権」情報(Beneficial Ownership Information)を米国財務省金融犯罪捜査網(以下、「FinCEN」という)に報告することを義務付けることで、マネーロンダリング、テロ資金調達、その他の違法な資金調達に対処・防止することを目的としています。 

CTAは、米国財務省の一機関であるFinCENに対し、この情報を収集、保護し、政府当局および特定の状況下においては金融機関に開示する権限を与えています。

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米国会計基準アップデート – 信用損失の新基準CECL:非金融機関、非公開企業への影響と対策

1. CECLの概要

2016年、米国財務会計基準審議会(FASB)は、金融資産(預金、受取手形、売掛金、貸付金、等)の減損の認識に関連して、(予想損失モデル(Current Expected Credit Loss – CECL)に関する新しい基準(ASU 2016-13)を公表しました(FASBから正式に米国会計基準についての改訂等があった場合には、Accounting Standard Update (“ASU”)という形で公表されます)。

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米国進出における経理・税務の重要性と課題について

イントロダクション:
グローバル化が進む現代のビジネス環境において、米国への進出は多くの日本企業にとって魅
力的な事業拡大の機会となっています。成長を続ける米国市場には、潜在的な顧客層やビジネ
スパートナーが多く存在します。しかしながら、米国進出には、複雑で多様な米国の法人税制
、移転価格税制、米国会計基準等、会計と税務に関する懸念や課題が伴います。これらの課題を
解決し米国進出を成功させるためには、経理の重要性を理解し、適切に準備・対応する必要が
あります。今回は、米国進出における経理の重要性について解説します。

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米国輸出規制の概要 後編:要輸出許可の判定

前編では、米国輸出規則(EAR)の概要について解説しました。本編では、要輸出許可の判定の流れについて、BISより発行されている各種資料を用いて解説します。

 次の資料が、輸出許可の要否を確認する上で使用する主な資料になります。

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日本の移転価格税制 「金銭の貸借取引・債務保証取引」改正のポイント(後編)

  1.  

前編では、2022年6月の日本の移転価税制の金融取引に関わる事務運営指針の改正について解説しました。後編では、今般の改正に伴い、関連者間ローンの効率的な運用方法と想定される課題等について検討します。  今回の改正の大きなポイントは、関連者間ローンを実施する際の金利を設定するにあたり、借手(通常、子会社)の信用格付に基づき、適切な金利を算定するという点です。ですので、まずは金利の構造とどのような要因で金利が決定されるかについて考えてみましょう。

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HLSとAGSの共同出資により、ASTHOM PARTNERS株式会社を設立しました

1.共同出資会社設立の目的

Hotta Liesenberg Saito LLP(以下HLS、本社:Torrance CA、マネージング・パートナー:齋藤俊輔)と、株式会社AGSコンサルティング(以下AGS、本社:東京都千代田区、代表取締役会長:虷澤篤志、代表取締役社長:廣渡嘉秀)は共同出資により、ASTHOM PARTNERS株式会社(以下ASTHOM PARTNERS、本社:東京都千代田区、代表取締役:齋藤俊輔、虷澤篤志)を2022年12月6日に設立いたしました。HLSとAGSがASTHOM PARTNERSという共同のブランドを持つことで、日本、アメリカ、メキシコ、ドイツ、インド、ASEAN主要国をカバーできることとなり、日本発の血の通ったグローバルネットワークとして、クライアントの国際的な事業活動を支え、日本経済の発展に資するネットワークを目指してまいります。

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移転価格税制のワンポイントアドバイス

移転価格税制とは、国外関連者との間のクロスボーダー取引に関わる価格を「独立企業原則」に基づき設定し、各国で適正な納税を義務付けるための制度です。例えば、日本の親会社で開発・製造した製品を、米国の子会社が仕入れ、それを米国市場で販売する取引は、米国子会社が日本の親会社から仕入する製品が関連者間で行われる取引であり、この取引価格を恣意的に決めてしまうことも可能です。この場合、日本の親会社から米国の子会社への販売価格が低すぎれば、この取引に帰属する所得は、日本の親会社から米国の子会社に移転してしまい、この結果、日本において申告する所得が過小になり、逆に米国で申告する所得が過大になってしまいます。日本での申告所得が過小になるわけですから、税務調査でこの問題が指摘されれば、国税局に正しい価格に基づき、所得を引き直され、追加納税を課せられ、二重課税問題が生じます。このように、国外関連者間におけるクロスボーダー取引において、各国での申告所得の不均衡を防止するために、移転価格税制が設けられています。移転価格税制の基礎は「独立企業原則」にあり、この原則は、国外関連者間の取引においても、非関連者と同様の条件で価格設定を行い、取引を行うことをいいます。今日では、移転価格税制は、ほぼ全ての国に導入されており、厳格に運営されています。海外進出する企業においては、ぜひ、ご留意いただきたい国際課税分野の一つです。

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「国際税務セミナー」を開催

この度、2019年9月27日(東京)と10月30日(カリフォルニア)にて、米国に子会社を有する日本企業様、あるいは今後米国への進出を検討する日本企業様を対象に、税理士法人HLSグローバルとHotta Liesenberg Saito LLP の主催による「国際税務セミナー」を開催いたしました。当日は、日・米の国際税務の専門家が、「タックスヘイブン税制に係る令和元年度改正」、「移転価格文書化導入後の移転価格調査」及び「米中貿易摩擦についての関税及び移転価格対策」について解説しました。

 

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移転価格税制とは – 第2回

(2) 移転価格税制の対象となる取引

それでは、グループ間の取引の中で、移転価格税制の対象となる取引とはいったいどのような取引を指すのでしょうか?

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注目記事

HLSの専門家が定期発信する記事です。日本進出や国際税務、会計、移転価格をはじめ、グローバル・ビジネスに携わる皆様のお役に立つ情報をわかりやすく解説しています。